Environmental History

環境史研究会第4回ワークショップ

12 月 3rd, 2010 Posted in 研究会等案内

環境史研究会の世話役をされている東京大学の竹本太郎さんからの研究会案内です。

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

本郷キャンパスはイチョウの黄葉がまぶしい季節です。第4回環境史研究会ワークショップのお知らせです。

今回は、「大戦間期イギリス帝国における保全思想」について水野祥子さんが、「絵図から見た近世白神山地の植生と林野利用」について脇野博さんが発表されます。

奮ってご参加ください。

【日 時】 2010年12月18日(土)14時から

【場 所】 東京大学農学部1号館 1F農経資料室

*前回(第3回ワークショップ)と場所が異なりますのでご注意ください。1号館正面玄関入ってすぐ右前方の部屋です。

【発表題目と概要】

「大戦間期イギリス帝国における保全思想」 水野 祥子(九州産業大学)

本報告の目的は、大戦間期イギリス帝国における環境危機論の分析から、科学者/官僚の間で均質な保全思想が形成されるプロセスを検証するとともに、 その特徴を明らかにすることである。かれらが環境危機のメルクマールとして最も重要視したのは、土壌浸食であった。本報告では、「サハラ砂漠の拡大」をめ ぐる論争などをとりあげ、1930年代までに林学、生態学、地理学など多分野にわたる科学者の間で、土壌浸食は人間の誤った活動によって引き起こされると いう認識が共有されるようになったことを示す。さらに、この保全思想のなかで自然と人間との関係がいかに構築され、植民地の原住民の活動がどのように位置 づけられたのかを問う。最後に、かれらが各地域の問題をグローバルな環境危機の一例とする言説をつくりだし、荒廃地域が拡大すれば世界の人口や文明を維持 するための資源・食糧の供給が限界に達するという危機論を唱えていたことを指摘する。

「絵図から見た近世白神山地の植生と林野利用」 脇野 博 (秋田工業高等専門学校)

世界自然遺産として著名な白神山地であるが、近世の白神山地についてはこれまでほとんど研究がなく、どのような状態であったかは不明である。そこ で、近世に作成された山絵図などを用いて、当時の白神山地の植生や林野利用について、その一端を明らかにしたい。なお、近世の白神山地は秋田藩領と弘前藩 領に属するが、本報告では秋田藩領の白神山地を主として取り上げ、以下の側面から検討したい。

①「秋田藩の林政と林業」: 秋田藩の林政・林業の歴史を概観し、森林の状態や利用の特色を見る。

②「絵図に描かれた白神山地」:秋田藩・弘前藩が作成した国絵図・山絵図などから、白神山地の植生、林野利用や生業のようすを探る。

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